自エネ組 公式見解
『送電増強は無意味!解決策は「蓄電」
(太陽光発電の固定買い取り制度について)』
今回の固定買取中断について、これを市民団体は送電線の容量の問題として
「送電線の増設」や「揚水発電の活用」で解決すべき としているが、これは全くお門違いの話であることが判明した。
調べていった結果、容量といっても電気容量ではなく、周波数変動の範囲容量の問題だった。太陽光発電は日が陰ると発電量が一気に十分の一に下がる。電圧についてはパワーコンディショナー(太陽光発電設備に含まれている)でコントロールさ れるが、 発電量そのものはカバーされないから周波数に影響を及ぼすのだ。
他の発電所の発電量でカバーしたいが、雲がかかるかからないといった急速な変動に は対応で きない。この急激な出力変動があると周波数が乱れる。最悪の場合、送電線網(グリッド)自体が電気をシャットダウンして停電を起こすことになる。
しかもそれは高圧、特別高圧(今回中断されているのは50kW以上の中規模、巨大規模の太陽光発電だけだ)線を止めてしまうので、被害はとてつもなく大きくなる。
それを解決するには太陽光発電の側にバッテリーを置き、量を整えてから送電すればいい。それをせずに送電線の増設と揚水発電の活用をするならば、原子力や石炭火力発電の今以上の活用を促すことにはつながるが、今回の「周波数変動範囲」という容量問題の対策にはならないのだ。
つまるところ従来思考の延長線上の「解決策」でしかない。
もうひとつの低圧側の太陽光発電にも、やはりバッテリーを導入して発電したその場で電気を使う「オンサイト化」が役に立つ。
どちらにしても蓄電池以外の解決策は言葉だけの無意味な対策なのだ。